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ホーム > マレーシア進出企業支援 > 6.労働力と労働法規
6.労働力と労働法規

(1) 雇用事情と労働力

マレーシアの労働市場は2003年現在、総就業人口は約1,000万人、失業率は3.5%程度で、経済状況を反映し労働者の流動性も落ち着いています。労使関係もかなり安定しており、全労働者に占める組織率は約8%と低く、ストライキの発生件数も年間10件程度です。

知識・技術集約産業への転換、裾野産業の育成を図るマレーシアにとって、技術者の量的・質的確保が急務となっており、教育・職業訓練、また外国で活躍するマレーシア人の科学者・技術者の帰国については優遇措置を与える等の政策もとられています。

(2) 賃金水準 

マレーシアでは最低賃金の規定はありません。マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)では毎年会員企業に対し賃金実態に関する調査を行っており、日系企業における平均賃金などについて報告書がまとめられています。

(3) 雇用基準

雇用に関する事項は、労働局(Department of Labour, www.jaring.my/ksm.jb )で取り扱われ、雇用法(Employment Act, 1955)により規定されています。主な基準は以下の通りです。

@ 労働時間
勤務時間は1日8時間、週48時間以下と規定されている。8時間の勤務時間中、最低45分の休憩時間を入れなければならない。

A 時間外労働の賃金
休日の勤務(月給賃金の場合)
半日を超えない場合 半日分
半日を超えるが、通常の勤務時間を超えない場合 1日分

祝祭日の勤務
通常の勤務時間を超えない場合 2日分

通常の勤務日の超過勤務 1時間当たり通常の時給の1.5倍
休日の超過勤務 1時間当たり通常の時給の2.0倍
祝祭日の超過勤務 1時間当たり通常の時給の3.0倍

B 年次休暇
・ 雇用法では被雇用者の年次休暇について次のように規定されています。

勤続年数
年次休暇の最低日数
1年以上2年未満
2年以上5年未満
12
5年以上
16

・ 有給公休祝祭日は建国記念日、国王誕生日、州のスルタンまたは州首相の誕生日、メーデーを含む最低10日とする。(マレーシアでは地域により祝日の日数が異なる)
・ 1週間に最低1日の休日

C 病気休暇
被雇用者は病気・けが等で会社を休む場合、医師の証明(Medical Certificate)により、病気休暇を取得することができる。雇用法第6条(F)項では最低の病気休暇取得可能日数を勤続年数により以下のように規定している。尚、入院が必要な場合は、下表の休暇日数を含め最長60日まで認められる。

勤続年数
病気休暇取得可能日数
2年未満
14
2年以上5年未満
18
5年以上
22

D 女性労働者
女性労働者に関しては雇用法により深夜勤務(午後10時より午前5時まで)の禁止、労働終了後11時間を経過しない就労の禁止が規定されている。

産休については出産前の4カ月間就業していた者を対象とし、出産2週間前から通算60日間の有給休暇が認められている。女子被雇用者は出産予定日の60日前までに雇用者にこれを通知しなければならない。出産予定日30日以上前の休暇は産休とは認められない。尚、産休中の解雇は違法である。

(4) 社会保障制度

マレーシアでは法律に基づき以下のような社会保障制度があります。

@ 被雇用者退職積立基金(Employees Provident Fund: EPF)
被雇用者退職積立基金法(Employees Provident Fund Act 1991)により、従業員が55歳に達した時に支払う退職金のための強制拠出年金が規定されており、マレーシア人の被雇用者については全て、被雇用者の月給(基本給、手当などの現金支給の全額)の最低12%を雇用者が、11%を被雇用者がそれぞれ同基金に拠出する。但し外国人、メイド、自営業者は当事者の任意とされている。

A 被雇用者社会保障
月給RM2,000を超えない従業員が1名以上いる全ての企業は、1969年被雇用者社会保障法(Employees Social Security Act, 1969)に従い、政府管掌の社会保障機構(Social Security Organisation: SOCSO)より運営される以下の保険契約が義務づけられている。月給RM2,000を超える従業員でも新規・継続の加入は認められている。

a. 職業障害保険制度(Employment Injury Insurance Scheme)
従業員が勤務中の事故、及び職務遂行による障害が原因で身体障害者になったり、死亡したりした場合、現金給付及び医療保護が与えられる制度である。拠出金は全て雇用者負担で、従業員の月額賃金の約1.25%である。

b. 心身障害年金制度(Invalidity Pension Scheme)
55歳まで、その従業員の1日24時間中のいかなる原因による疾病及び死亡に対して保障し、医療費等の給付を行う制度である。拠出金は雇用者及び従業員が、月額賃金の約1%を折半し負担する。

(5) 人材開発基金(Human Resources Development Fund: HRDF)

人材開発基金は、人材開発法1992年(Human Resources Development Act 1992)により規定され、労働者の技能訓練の及び向上を目的として設置されました。同法に基づき製造業の事業主は、人材開発公社(Pembangunan Sumber Manusia Berhad: PSMB)に登録し、毎月基金の拠出を行い、技能訓練の際、補助金を受ける制度です。

登録義務、拠出額は以下の通りです。

事業の規模
登録義務及び拠出額
従業員が50名以上の場合
従業員10名以上で払込資本金がRM250万以上の場合
登録義務あり拠出額−従業員の月給1%相当額
従業員10名以上49名以下で払込資本金がRM250万未満の場合
登録は選択拠出額−従業員の月給0.5%相当額

 
     
 
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